2025.9.1
父母の言葉
小学5年の春に体調を崩し、それから学校から足が遠のきました。
何とか5年生は終了したものの6年生になった5月のGW明け、全く学校へ行けなくなりました。
いや、行かなくなりました。
それからは、昼夜逆転、ゲームYouTube三昧、親に対して完全無視…の数か月…
やっと12月に学校復帰し、なんとか小学校を卒業しました。『野球がんばるから』と
入学した中学校へ登校したのもつかの間…再びGW明けに行けなくなり…また、
同じことを繰り返しました。
フリースクール玄海のことは、以前よりホームページで知ってはいたものの「
親元を離れてまで…」という気持ちもあり、スルーしておりました。(金額もお高いので(笑))
だた、このまま家にいて、この多感な時期を引きこもって過ごすことが果たしていいの
だろうか?という疑念は私の中に常にあり、思い切って玄海の扉をたたきました。
主人は最初は乗り気ではありませんでした。しかし、代表のお話を聞いて「父親の威厳」
というものに気づいたのだと思います。2人で話をして息子をお願いすることを決めました。
【一週間体験】へはすんなり行った息子。一週間したら家に帰ってこれると思っていた
のでしょう。一週間の後、「ここ(玄海)で1年間過ごすこと」を伝えた時は
「親に捨てられた」という気持ちでいっぱいだったと思います。「死んでやるー」
と泣き叫び、メガネをへし折り、そのまま何時間も時間が過ぎました。先生方から、
「今日はとりあえず帰ってください。なんとかしますから。」と言われ、不安でしたが、
何かが彼の中で変わったのでしょう。次の日、荷物を持って行った時の息子の顔はケロッと
していました。代表からは、「1か月も経てば今日のことは忘れてますよ」と。(笑)
そこから始まった玄海での1年間。本当にいろいろな経験をさせていただきました。
家では朝起きない子供たちが起きるんですね。走らない子が走るんですね。不思議です。(笑)
私たちは毎日更新される【フリースクール玄海の日常】のブログを読むのが日課になりました。
子供たちが書くたった3,4行のブログと写真を毎日心待ちにしていました。
1か月後の初めての帰省の時、玄海に帰らないんじゃないかと思っていましたが、
そんな心配をよそに玄海に戻って行く息子を見て、彼なりに玄海での生活を
楽しんでいるように見えました。半年くらい経った時、息子に聞いたことがあります。
「玄海に来てよかったと思う?」「うん、よかったと思うよ」と。
最初【1年間】は長い年月だと感じていました。私たち親にとってもそんな長い期間
子供と離れたこともなかったですし、彼も不安だっただろうと思います。
でも、【1年間、あっという間】でした。本当に【あっという間】でした。
それは私たちにとっても彼にとっても濃い1年だったからだと思います。普通に中学校に
行っていたら経験できないことばかり体験させていただきました。毎日の朝ラン、写経、
食事当番、水泳、ハーフマラソン、一燈園研修、ダンス、サーフィン、プロレス、スノボ、
アクアスロン…!!などなど。あげればきりがありません。そして、それを一緒にやってくれる
先生方。挑戦する姿を背中で見せていただきました。
そして何より、共に挑戦する仲間がいたこと。おそらく、彼ら(うちの息子も含め)は通常の
学校では生きにくい子たちだろうと思います。でも、なぜかここでは最初から馴染んでいるように
見えました。【同じ穴の狢】だからなのか?かどうか?は分かりませんが(笑)、気持ちの
優しい子たちばかりだと思いました。そして、本当に何でも出来る子たちだな、
と関心していました。
息子は中2の9月に玄海を卒業。10月から中学校に復帰をし、半年が過ぎました。
毎日がまた戦争のようです。(笑)1年間ではなかなか人は変われませんね。
朝は起きませんし、家にいるときは起きている間中YouTube三昧。勉強も…
いやいやしている感じです。自分に不都合なことが起こると
(大抵はYouTubeのことで怒られたりすると)ドーンと気持ちが下がり、
部屋から出てきません。自分の将来像などまだ見えていないので、しょうがないのかも
しれませんが、【逃げ癖】のある彼にとって、「自分自身を律すること」はまだまだ難しい
ようです。それでも、彼は彼なり頑張っているのだろうと思います。
なので、ゆっくりと成長する彼を見守ろうと思います。
「玄海には帰りたくない!」と言いながら、イベントの手伝いや、みんなのことは好きな
ようで、玄海の仲間に会うと活き活きしているように見えます。
(春休み、今日も玄海卒業組に会いに行くと出ていきました!)大人になった時、
玄海での1年間を懐かしくみんなで語り合える日が来るだろうと確信しています。
先生方、本当にありがとうございました。
玄海は【古き良き昭和】な感じもしますが、私はそこも好きでした。
健全な肉体に健全な精神が宿る。まずは体力から!ですね。男の子には絶対に必要なこと
だと思っています。まだまだ彼は発展途上で、紆余曲折あると思うので、
今後ともよろしくお願いいたします。
しんちゃん母